珍客逮捕劇

私の父親は自然保護地区内に住んでいるので、鹿はもちろん、リス、ワイルドターキー(七面鳥)、ブラックベアー(熊)、アライグマ、ワイルドキャット(山猫)、ビーバーなど家の前を通って行くとこを見ることがある。買っている犬がよく散歩途中、鹿のオシッコの匂いがついたエリアに自分の体をこすりつけて、いい男になって帰ってくる。鹿のオシッコといったら「ムスク」って言う香水の成分が入っているから、飼い犬も自然の香水でおしゃれしたいんだろうが、飼っている人間の方は臭くてたまらない。一方、西海岸に来て驚いたのはスカンクの多さ。とにかく臭い。スカンクのがスプレーしたエリアから1.5キロ四方まで匂いがする。あと、名前の知らない白い動物がいる。顔は肌色で体の毛が白い。顔はコウモリみたいでブサイクな動物、知っている方は名前を教えてください。
そんな中で、東海岸でも西海岸でもワイドに生息しているのがPossum(写真)という動物。これは実体験なんだけど、半年前、朝起きてキッチンに行ったら床に黒い固まりを見つけた。どう見ても小動物のうんこ。犬も飼っていないのになぜうんこが?私は始めルームメイトがいたずらでうんこしちゃったのかと思ったけど、にしては小さい。すごーくイヤな気がしてトイレに行ってみたら、そこにもうんこが。ドキドキしながら部屋のあちこちをそっと捜索して見たら、居ましたよ、Possumが。ソファーと壁の間の細い隙間に。そこからが大変。近所の男性を捕まえて「捕まえるの手伝って」って頼んでみた。「よーし」と心意気は良かったけどPossumを見た途端に「No-No-No。僕には出来ない」と逃げて行ってしまった。えーっ?女の私だけで捕まえろと言うのか?保健所の電話番号が分からなかった私は警察に電話した。「事件です。Possumが家に入り込んでます」。警察は動物では動かないので、アニマルシェルターの番号を教えてもらってかけて見た。でもその日は日曜日。テレビでよく見るアニマルポリスのようにすぐには着てくれる訳でもなく、電話にすら出てくれない。困った私は自分で捕まえる事にした。
おとなしくぐったりした感じだったから、「これはイケルかも」と近づくと「ヒガァァァ」と牙をむき出してヒッシングしてくるから怖くて怖くて近づけない。箱を上からかぶせて捕まえる事にした私はまず、ソファーを動かして箱が十分かぶせられるスペースを作ることにした。動かすと共に自らも動くPossom君。それじゃぁ、意味ないじゃない。悩んだ結果ほうきでつんつんして動いてもらう事にした。つんつん、つんつん、まったく動かないし相変わらず噛みついて来そうな不機嫌Possom。悩む事30分。イチかバチかで箱を無理やりかぶせて、Possomにかぶせた箱ごとズルズル引きずって真中まで持ってくる事にした。どうにか体は箱にかぶさっているけど、長いシッポだけが出ている。引きずるたびに箱でシッポが擦れてしまう。イタイタしいからちょっとずつ動かした。そしてそこからも難関だった。箱の下に敷物を引いて箱ごと包み込んでしまおう作戦をやって見ることにした。ちょっとでも箱を浮かしてしまうとPossum君が逃げてしまうので少しずつ動かした。片足は箱の上、両手で箱の下にブランケットをスリスリと忍び込ませて、動くしシッポは見なかった事にして、慎重にやる事20分。包み込み作戦成功。Possomを包み込んだままアパートの外へ。パッと箱を取って、モーダッシュでアパートのゲートを閉めて、Possomがもう一度入って来れないようにして、ようやく外に逃げてもらった。
夜玄関のドアを開けっ放しにした時に入ってきたらしい。でも、ルームメイトと私はPossomと一晩同じ屋根の下で過ごした事になる。部屋のドアを開けっ放しにしておかなくて良かった。一緒に寝るのだけは勘弁してほしい。と言う事で、貴重な日曜日の4時間に及ぶPossom捕物長でした。

2 Comments:
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