Gody's Diary

Tuesday, July 11, 2006

私にできること

日本はリサイクル優秀国家だと思う。私が日本を出てアメリカに来たのはほぼ13年前なんだけど、物心ついた頃から、日本ではリサイクルをわりと徹底してやっていたと思う。一番印象に残っているのは、ゴミの収集に関した町内のルールだった。たしか、近所の人順番でゴミ当番というのがあって、当番になった人は、出されたゴミに燃えないゴミなんかが混じってないか、要チェックしていたと思う。テレビで見たのは、黙ってゴミの分別をしないで、何でも混ぜてゴミを出すリサイクル怠け者を叱るために、朝早くからゴミ置き場で仁王立ちして、監視している町内のお奉行様がいたりした。私の友人宅ではゴミの分別が細かく出来ていた。例えば、タバコのパッケージには、紙で包んである周りに、さらにビニールがパッケージを包み込んでいるんだけど、その紙とビニールも分けていた。その分別はすごいと思った。きっと、近年では更にリサイクルが進んでいるんだろう。とてもいい事だと思う。

そんなリサイクル徹底国で育った私はアメリカに来て、この国のリサイクルの遅れには、かなりがっかりさせられた。私の家族、親戚の誰一人としてリサイクルをしようとか、頭の隅で気にはしていると言った感じすら見せなかったのだ。町内の家庭には、それぞれゴミを出す大きなドラム缶ほどあるゴミ箱が与えられて、そこに一週間分のゴミを入れて、ゴミ収集日に家の前に出しておくと、トラックが空にしていてくれる。そのゴミ箱と一緒にダンボール箱ほどの大きさの箱が与えられているんだけど、空き瓶とか、ジュースのアルミ缶を入れて、ゴミの日に出す物だった。だから当然リサイクルをする機会は与えられていたにも関わらず、「入れても、ゴミ処理場の従業員がゴミを分けたりする訳ないでしょう」と言って、全てのゴミをぜーんぶ一緒に混ぜて出していた。最初は「この国だよ、地球を汚している真犯人は」と腹ただしく思っていた。

私がサンディエゴに引っ越してきて、この州は今まで住んでいたどこの州よりもリサイクルが進んでいるので、正直言ってホッとした。一番賢い方法だと思ったのは、プラスティックボトルや、空き瓶、缶をリサイクルセンターに持っていくと、お金と引き換えてくれる。大きな金額ではないけれど、ないよりましだし、そのお金でサランラップやゴミ袋とか買えるから、生活の足しにはなっている。これがカリフォルニア市民のリサイクルの動機になっていると思うし、リサイクル音痴が多いアメリカ市民の良い動機付けにもなったと思う。他州でもこれをやるべきだと思っている。

今週のオンラインのニューズウィークに、グリーンハウス効果についての記事が載っていた。これを読んで地球の事を考えて、生活環境にアイデアを取り入れて暮らしている人もいるんだなぁと感心させられた。ある人は母親をガンで亡くしたと、環境を考えるようになって、家中の電気の電球をエナジーセービングの物にかえたり、リサイクルを徹底して、一週間に10パウンド(約4.5キロ)もゴミを減らす事が出来たという。昨年はトヨタのハイブリッド車プリウスが飛ぶように売れた。今も売り切れ状態で、注文してから半年以上待たされている。ソーラー電力を実家に取り付けて、その効果に満足した人もいる。シカゴは環境保護都市で風力発電を取り入れているし、テキサスのオースティンの市民は、リサイクルを徹底して、1992年に1.14トンものゴミを排出していたのが、それを去年は0.79トンにまで減らす事が出来た。オースティンでは2001年から市民が風力電力を買うオプションが与えられた。今現在6%の市民が風力発電を利用している。2008年までには11%になる予定だとか。これは近年のガスの値上げで、値段が高めの風力電力との値段に、差がなくなりつつあるかららしい。

ガソリンもとうもろこしのオイルを混ぜて(Flex-Fuel)、車のガソリンとして使ったりもしている。これによって800,000ガロン(3.028.329リットル)ものガソリンを節約できる。ウォルマートはオーガニックプロダクトで金持ち層からの200ビリオンもの売上を狙ったLOHAS(Lifestyles of Health and Sustainability)戦略を考案中らしい。アルミホイルを洗って再利用する人もいる。家のお掃除はお酢とベーキングソーダだけでする人もいる。私も地球環境にやさしいことは、できるだけやりたいとは思っている。これだけ生活にケミカルが使われているし、頼っている部分もある。少しずつだけど洗濯では漂白剤を使わなくなった。食器洗い洗剤も半分水で薄めて使っているし、リサイクルもしている。家に送られてくる光熱費などの請求書も、紙がもったいないのでオンラインで送ってもらっている。一つアイデアがあるんだけど、スーパーで買うお肉、お魚など、スチロールのトレイに入って売っているけど、これを全部計り売りにして、しかも、客それぞれが自宅からお弁当箱を持参して、その中に入れて計り売ればトレイやビニールの無駄にならない。スーパーのビニール袋も、ホールフーズでもやっているように、持参の手提げに入れてもらうとか、できることはたくさんある。

私の父親が住むエリアは自然保護地区で、家の庭の小枝すら折ってしまうと、罰金が課せられる。自分家の庭なのに。家の概観のペンキの色は、自然にある色と同じグレー(岩の色)、緑、茶(木と土)のどれかしか許されていない。これは野生動物のことを考えたことでもあるらしい。公園の遊び場も全て自然に倒れた木だけで出来ているし、運動施設のプールのお水の殺菌は塩だけしか使っていない徹底ぶりだ。

こう言うふうに、個人から町内、企業、更には州で少しずつ環境を考えて、新しいルールができると、大きな差で結果がでることは間違いない。たとえお隣さんがしてないからと言って、自分もしないなんてできない。たとえ一人でもできることはしていきたい。皆さんには何が出来ますか?何かいいアイデアはありますか?

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